現在、親子2代・3名の作家で作陶を続ける丹波焼窯元・大熊窯。その中でも大上 恵さんに作陶いただいたこのマグは、伝統の技の中にも感性が光る一品です。
民藝の指導者で陶芸家・河井寛次郎の弟子であり、戦後の丹波焼の復興に尽力した生田和孝がもたらし、新たな丹波焼の伝統技法となった「しのぎ」を、マグの下外側の形状にあわせて、一点一点手作業で上下対称に施しています。
マグのベースにはわら灰を使ったホワイトマット釉を使用。マグの上部としのぎ部分の稜線に表れる色が、ベースのホワイトマットのやわらかな表情の中で「しのぎ」の立体感をより強調し、マグの上質さと存在感を際立てています。
丹波焼(たんばやき)とは
丹波焼は、平安時代から鎌倉時代にかけて開窯したといわれ、越前、瀬戸、常滑、信楽、備前とともに日本六古窯の一つに数えられています。豊かな自然に恵まれる兵庫県篠山市今田周辺で作られる陶器で、それぞれの窯元が土作りから焼成まで一貫して手掛け、窯元や作家ごとに異なる作風が魅力です。昭和53年(1978年)には、「丹波立杭焼」の名称で国の伝統的工芸品指定を受けています。
「生涯を添い遂げるマグ」について
日本各地の窯元(職人)がそれぞれの土地の素材を使って同一デザインで製作しています。シンプルながらも飽きの来ない共通デザインでつくることで、窯元の個性と地域ごとの特色が際立ちます。
生涯補償について
「割れることが不安で普段使いを躊躇してしまう」ことがないよう、そして「職人手作りの製品をより身近に、末永く愛用していただきたい」という想いから生まれたのが、ワイヤードビーンズ独自のサービス「生涯補償」です。
破損した製品を外箱(杉箱)・補償書とともにワイヤードビーンズにお送りいただくことで、何度でも新しい製品へと交換し、お届けいたします。
(詳しくは製品同梱の「補償書」をご確認ください。)
コーヒー本来の美味しさに気づく仕掛け
「生涯を添い遂げるマグ」のデザインは、カップ内側の側面の角度とボトムの丸みによって、コーヒーを注いだ時に対流を生み出します。この対流によって良質なクレマ(エスプレッソの液面に浮かぶキメ細かい泡)が作り出され、香りと温かさを閉じ込めることで、コーヒーの美味しさを最後まで感じられます。
●お取り扱い上の注意
電子レンジ:○
食器洗浄機:○
オーブン・直火:×
○電子レンジ・食器洗浄機でご使用いただけます。
○オーブン・直火には使用できません。
○強い衝撃や過度の急熱・急冷を与えると破損のおそれがあります。
○クレンザーや研磨剤の付いたスポンジの使用はマグを傷つけますのでお控えください。
○割れたマグの取り扱いには十分ご注意ください。
○陶器は吸水性がありますので、ご使用後はなるべく早めに洗い、よく乾燥させてから保管してください。
●手づくりの想い *製品仕様について
本製品はサイズや厚みのばらつき、凹凸が見られる場合がありますが、これは手づくりの証です。
・サイズは、高熱の炉の中の置く位置によってばらつきが生じます。
・厚みや凹凸は、職人が釉薬を付けるときの業から偶然生まれるものです。
・内部底面の丸みは、エスプレッソ系コーヒーの良質な泡をつくり出すために工夫されたものです。
どうぞ、職人の心意気がいっぱいの、手づくりの良さを感じてください。